メタボを運動で治すには?

適度な運動の効果は、メタボにとって計り知れない効果があります。 食事療法以上に、運動療法のほうが重要ともいえます。

ここ数十年、日本人の摂取カロリーは増えていないのに、肥満や生活習慣病が増加した理由は、動物性脂肪の摂取量が増えたこともありますが、運動量が相対的に減ったことが最大の要因です。

厚生労働省の標語でも「1に運動、2に食事、しっかり禁煙、最後に薬」とあります。 運動することで、内臓脂肪が減ります。筋肉や肝臓の中の脂肪も減ります。 すると、糖の取り込みも良くなり、血糖値も下がります。 しかし、その運動も、やり方しだいでは逆に危険なものとなってしまいます。 たとえば、ランニングのようなハードな運動は、体内に大量の活性酸素を発生させ、酸化LDLを増やし、動脈硬化を進行させます。また、血管の内膜を損傷し、血栓をつくりやすくしてしまいます。 メタボの方は既に、心臓に問題のあるケースも少なくなく、心電図の検査をしてから始める必要があります。現在全く運動していない方は、いきなり走り始めるのではなく、10分多く歩くことから始めてください。

速歩のように、長時間続けられる運動のことを「有酸素運動」といいますが、このような運動では、最初の十数分こそ、筋肉の中のグリコーゲンという糖質がエネルギー源として使われますが、それ以降は脂肪として蓄えられている脂質が同程度使われます。 激しい運動の場合、使われるのは糖質がメインとなるため、脂肪があまり吸収されません。 安全で効果がある運動量は、速歩の場合

  • 寒い日ならやや汗ばむ程度
  • 息は弾むが、苦しくはなく、歌は歌えないが話は出来る程度

が理想です。 運動は徐々にはじめて、ゆっくり終了する必要があります。 運動中は、筋肉が多くの酸素を必要とするため、血液の循環を速くする必要があります。 そのために、下肢の筋肉の収縮により、血液が押し上げられ、心臓の負担をやわらげる必要がありますが、急な運動の場合は、心臓だけで血液を循環させようとするため、心筋梗塞や不整脈の原因となるのです。 徐々に運動量を上げることで、血流を急激に速くする必要はなくなり、筋肉の補助も得られます。

また、急に運動を止めると、血流が急に心臓に戻るため、心臓の収縮力だけでそれを戻さなければならなくなり、やはり負担が大きくなります。ゆっくりと速度を落とし、最後は足踏みをして終えるとよいでしょう。 筋肉に溜まった乳酸は、軽い運動により代謝されてなくなってしまうので、疲れも残らなくなります。 中程度の運動を行うときは5分間の準備運動と数分間の整理運動を必ず行いましょう。